医療 DX
眼科電子カルテシステム開発事例のご紹介
背景と課題
導入の背景
眼科診療は、一般内科や外科などと異なり、画像情報や視力・視野などの数値データ、そしてスケッチによる所見記録など、ビジュアルや直感的な操作を必要とする場面が多く存在します。そのため、汎用的な電子カルテシステムではカバーしきれない課題が残っていました。
本プロジェクトは、紙カルテ運用を長年続けていた眼科クリニックが、業務の効率化と記録精度の向上を目的に、iPadによる直感的な手書き入力を活用した電子カルテ環境を構築するためにスタートしました。医師・患者双方にとってストレスの少ない診療体験を提供することを目指しています。
クライアント企業の概要
クライアント企業様は、「患者とドクターをつなぐ」を理念に掲げ、医療現場の実情に即したシステム開発を行ってきました。紙カルテ診療とシームレスに連携可能な診療支援ツール「カルテビューア」は特許も取得しており、直感的で実用性の高いUI設計を強みとしています。
主な事業内容は以下の通りです:
- 医療システムの企画・開発・販売
- 特許技術を活用した独自プロダクトの提供
- 紙カルテとの連携を可能とする診療支援ツールの開発
- 医療システムに関するサポート・保守業務
独自の開発力と柔軟な対応力により、医療現場のニーズを的確に捉えたソリューションを迅速に提供しています。
ソリューション
プロジェクト概要
本プロジェクトでは、iPad上で動作するネイティブアプリ形式の眼科電子カルテシステムをゼロから新規開発いたしました。構想段階からクライアントよりご相談をいただき、Omi Japanは要件定義、UI/UX設計、開発、テスト、リリースに至るまで、すべての工程を一貫してご支援いたしました。
対象システムの主な機能
iPad対応ネイティブ電子カルテ機能
- 新規カルテの作成および既存カルテの閲覧
- 手書きによるメモ入力、シェーマのスケッチ(レイヤー機能による図形・メモ描画対応)
- 手書き文字の自動テキスト変換機能
- 付箋機能と、メモ・スケッチの電子保存
- 過去カルテ閲覧時の「ページめくり」アニメーションによる視認性の向上
- 処方オーダー作成
ORCA連携機能
- ORCA医事会計システムと連携し、診療情報・オーダー情報を自動連携
- 受付~会計業務までのフローを一貫してサポート
成果
本プロジェクトは、Omi Japanにおいても特に品質評価が高かった案件の一つで、「バグゼロ」での納品を実現した代表的な成功事例です。クライアント企業様とは、要件定義の段階から密に連携し、現場でのテスト・実装を繰り返すことで、実運用に即したシステム構築を実現しました。
眼科領域に必要な基本機能を過不足なく網羅しながら、医療現場の声を取り入れた柔軟な設計が、高い評価につながっています。
今後の展望
その情報については、まだ完全に把握できておりません。
PJのサイズ
プロジェクト体制・技術情報
- 開発期間:約6ヶ月
- 初期工数:約54人月
- 保守体制:月にあたり4名
使用技術スタック
- サーバーサイド:PHP (Laravel)
- データベース:PostgreSQL
- インフラ:Windows Server
- フロントエンド:AngularJS
- iPadアプリ:Objective-C(ネイティブアプリ)
お問い合わせフォーム
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