ヘルスケア DX
健診システムと連携したPHRアプリ開発
背景と課題
導入の背景
近年、健康意識の高まりとともに、健診結果をより分かりやすく、保存しやすく、タイムリーに利用者へ提供することの重要性が増しています。また、医療従事者と利用者との継続的なコミュニケーションを促進する手段として、PHRの活用が注目されています。こうした背景のもと、健診システムと連携し、個人が自身の健康情報を能動的に活用できるアプリの開発が求められました。
クライアント企業の概要
本プロジェクトのクライアントは、大阪に本社を構える製薬グループ企業と、医療領域に特化したSI(システムインテグレーター)企業の合弁によって設立された企業です。AIやRPAなどの先端IT技術を活用し、在宅介護、遠隔診療、地域医療連携といったヘルスケア領域の課題解決に取り組んでいます。特に、医療・介護業界向けITサービスの企画・提案から導入支援まで、幅広く対応しています。
ソリューション
プロジェクトの概要
クライアントがSalesforce上に構築している健診システムと連携し、組合員向けにPHRアプリを開発しました。本アプリは、定期健康診断の結果をスマートフォン上で分かりやすく表示し、医療従事者とのチャットによる相談を可能にすることで、利用者の健康意識向上と早期対応をサポートします。
契約形態:準委任契約(要件定義から保守運用までワンストップ対応)
対象システムの主な機能
- ユーザ管理
- 健康診断結果表示(Salesforceでの健診システムとデータ連携)
- ウェアラブルデバイス連携(Apple Health、Google Fitなど)
- 医療従事者とのチャット相談機能
- 薬手帳管理・処方箋送信
- ヘルスケア情報・ニュースの配信表示
- 厚生労働省準拠のストレスチェック機能
- テレヘルス(遠隔診療)機能
- 診察予約機能
プロジェクトの進め方と工夫
開発初期段階から、医療領域における「3省2ガイドライン」の理解と準拠を徹底しました。また、ストレスチェックにおいては、厚生労働省が提示する基準と判断ロジックに沿った実装を行いました。
運用段階においては、RWD (Real World Data) の取り扱いのため、厳格なセキュリティ対策を講じています。
- 本番環境のアクセスは、専用のセキュリティルーム内で実施
- カメラによる24時間監視
- 入退室は2名体制で実施
- ログ管理の徹底
- 作業はあらかじめ定義されたシナリオに基づいて実行
成果
Salesforce上の健診システムと連携するPHRアプリを無事リリースし、組合員がスマートフォンで自身の健康診断結果を確認できる環境を整備しました。また、医療従事者とのチャット相談機能やストレスチェック機能を備えることで、健康状態の継続的なモニタリングと早期対応が可能となりました。
現在は運用フェーズに移行しており、利用者からも使いやすさや利便性の面で高い評価を得ています。
今後の展望
その情報については、まだ完全に把握できておりません。
PJのサイズ
対応工程
要件定義、UI/UXデザイン、詳細設計、実装、テスト、デプロイ
使用技術
- フロントエンド:Vue.js
- バックエンド:PHP (Laravel Framework)
- モバイルアプリ:React Native (iOS / Android対応)
- 開発期間:約1年
- 開発工数:160人月
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