薬局 DX
オンライン服薬指導サービス導入事例
背景と課題
導入の背景
これまで、服薬指導は患者様が薬局に直接来局し、薬剤師による対面での説明を受けることが一般的でした。しかし、以下のような課題が現場で顕在化していました。
1. 薬剤師サービスへのアクセスの制約
高齢者、身体に障がいのある方、地方在住者など、薬局へ移動すること自体が困難な患者様が多数存在します。
2. 新型コロナウイルス感染症の影響
対面を避けながらも継続的に医療サービスを提供する必要性が高まり、非接触での対応が求められるようになりました。
3. 医療人材不足の深刻化
急速に進む高齢化に対して医療人材の供給が追いつかず、薬局・医療機関の現場は慢性的な業務過多に直面しています。
4. 患者ニーズの変化
デジタルサービスの普及に伴い、医療においても「いつでも・どこでも」利用できる利便性が強く求められています。
こうした背景を踏まえ、電子処方箋・オンライン診療と連携し、遠隔で服薬指導を受けられるオンライン服薬指導システムのニーズが急速に高まっていました。
クライアント企業概要
本プロジェクトのクライアントは、全国に数百店舗の調剤薬局を展開する大手企業です。薬局事業に加え、ジェネリック医薬品の製造・流通も手がけており、医療費の削減と薬剤アクセスの向上に大きく貢献しています。
「持続可能で患者中心の医療提供」を企業理念に掲げ、医療業界全体のデジタルシフトを牽引する存在として、さまざまなヘルステック分野への取り組みを積極的に展開しています。
ソリューション
本プロジェクトは、当初他ベンダーが開発を担当していたものを、Omi Japanが引き継ぎ、再構築・拡張を行ったものです。引き継ぎにおいては、主に英語での情報共有が必要とされましたが、Omi Japanの開発チームは事前に十分なドキュメント精読と質問整理を行い、すべての会議を録画して内容の確認と共有を徹底。クライアント側の負担を最小限に抑えつつ、漏れなく確実な知識移管を実現しました。
最終的には、薬局スタッフ向けデスクトップアプリと、患者向けスマートフォンアプリの2バージョンを開発・導入しました。
対象システムの主な機能
薬局スタッフ・管理者向け(PCアプリ)
- 予約スケジュールの管理
- 患者情報の参照と予約時刻のリマインド
- ビデオ通話による服薬指導
- 薬・サービスのオンライン決済対応の請求書発行
- SMSでの患者連絡機能
- 薬剤師毎の患者情報管理
- 管理者による全薬局の統合管理、決済履歴閲覧、プッシュ通知の一括設定
患者向け(スマホアプリ/ブラウザ)
- アカウント登録(アプリDLまたはブラウザ利用)
- 処方箋画像の送信
- 近隣薬局または推薦薬局の選択
- 服薬指導の予約(希望日時選択)
- 指定時刻にビデオ通話で服薬指導を受ける
- 説明内容:用法・用量・注意点 等
- クレジットカード等によるオンライン決済
- 指定住所への薬の宅配
成果
高難度かつ長期にわたるプロジェクトでしたが、Omi Japanの開発チームは一貫してプロフェッショナルな姿勢で取り組み、クライアントから非常に高い評価を獲得しました。
- 納期厳守:すべてのマイルストーンに対して、正確かつ柔軟に対応。
- 業務理解と提案力:薬局業務への深い理解を活かし、システム改善につながるフィードバックも多数実施。
- 品質の高さ:リリース時の不具合発生も最小限に抑え、スムーズな運用移行を実現。
- 円滑なコミュニケーション:複数ベンダー・関係部署との連携においても情報共有は的確で、トラブルを未然に防止。
- 柔軟かつ主体的な対応姿勢:仕様変更・課題発生時も迅速な対応で信頼を獲得。常にクライアント視点でプロジェクトを推進。
PJのサイズ
- 対応工程:要件定義、詳細設計、開発、テスト、受け入れ
- 開発期間:2024/10~現在(保守)
- 総工数:~ 80MM
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